
メッツは身体活動の強さを表す単位で、安静時を1メッツとします。運動量はメッツに時間を掛けたメッツ・時で表し、これをエクササイズと呼びます。
参考)https://www.mhlw.go.jp/shingi/2006/11/s1109-5g.html
参考)https://www.mod.go.jp/gsdf/nahahosp/sozai/text/tounyou-undou.pdf
この考え方は、運動の「きつさ」と「合計量」を分けて評価できる点が実用的です。医療従事者が生活指導を行うときにも、単なる歩数より説明しやすい指標になります。
参考)https://inouefuzokucl.aijinkai.or.jp/image/koramu2023.3.pdf
消費カロリーは、メッツ値、体重、活動時間から概算できます。国立研究開発法人産業技術総合研究所と医薬基盤・健康・栄養研究所の改訂表では、3METsの活動を体重50kgの人が30分行うと75kcalと示されています。
参考)コラム 1日の運動量の目安は?メッツとは?|運動コラム|乾癬…
この計算は厳密な実測ではなく概算ですが、患者説明には十分役立ちます。食事・運動・体重管理をひとつの式でつなげられるため、行動変容の入口として扱いやすいです。
厚生労働省の資料では、3メッツ以上の身体活動を週23メッツ・時以上行う目安が示されています。18~64歳では、歩行または同等以上の活動を毎日60分以上が基準のひとつです。
参考)https://www.nibn.go.jp/activities/documents/2024Compendium_table_adult_ver1_1_5.pdf
注目したいのは、運動として自覚されにくい移動や家事も評価対象になる点です。診療現場では「運動していない」と言う人でも、実際には合計量が一定以上あるケースがあります。
参考)https://kennet.mhlw.go.jp/tools/wp/wp-content/themes/targis_mhlw/pdf/mets.pdf
メッツ表には、歩行、自転車、掃除、庭仕事、筋力トレーニングなど多様な活動が収録されています。成人版では活動数が大きく増え、ビデオゲームまで含まれる点が改訂の特徴です。
意外性があるのは、座っている時間が長い活動だけでなく、VRフィットネスや一部のゲーム関連活動まで整理されていることです。運動指導では、患者の趣味や生活様式に合わせて置き換え提案がしやすくなります。
メッツは、患者ごとの運動処方を具体化しやすいのが強みです。心肺リハビリや生活習慣病指導では、活動を「何を何分」と表現できるため、自己管理につながりやすくなります。
注意点として、メッツは個人差を完全には反映しません。年齢、体力、疾患、薬剤、暑熱環境で負担感は変わるため、実地では自覚症状や脈拍、既往歴と合わせて判断する必要があります。
見落とされがちなのは、メッツが「運動の種類」よりも「身体活動の実態」を扱う指標だという点です。つまり、同じ掃除でも速さや持ち上げる荷物で負荷は変わり、同じ自転車でも通勤、競技、エルゴメータで値が違います。
この視点は、忙しい患者の「運動できない」という壁を下げるのに役立ちます。大きな運動習慣を作る前に、日常動作を数値化して把握するだけでも、指導の精度はかなり上がります。
参考になる日本語資料には、厚生労働省の「身体活動・運動の単位」と、国立研究開発法人産業技術総合研究所と医薬基盤・健康・栄養研究所の「身体活動のメッツ表」があります。前者はExの考え方、後者は活動ごとのメッツ値を確認するのに向いています。
厚生労働省の運動指針の単位説明がまとまっています。厚生労働省の身体活動・運動の単位の説明
成人版メッツ表の改訂内容と活動一覧が詳しいです。成人版の身体活動メッツ表

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