
ジェネリック医薬品は、先発医薬品の再審査期間と物質特許の存続期間がともに満了した後、他の製薬企業が製造・販売できるようになる医薬品です。厚生労働省の承認を得るには、先発医薬品と品質・効き目・安全性が同等であることを、複数の試験によって科学的に証明する必要があります。
参考)ジェネリック医薬品とは?
具体的には、血中濃度の推移を比較する生物学的同等性試験が代表的な例です。イメージとしては、同じ量の水を同じ大きさのコップに注いだときの水位変化を比べるような、体内での薬の吸収・排出パターンの一致確認作業です。
つまり成分だけでなく体内での働き方まで検証されるということですね。
この承認プロセスを経ているため、効能・効果に関する不安は基本的に不要です。ただし添加物や製剤の形状には差がある点は、患者説明の際に補足しておくと親切です。
例えば1錠あたり100円の先発医薬品に対し、後発医薬品が50円前後になるケースは珍しくありません。1日3回、30日分を服用する慢性疾患の患者であれば、月あたり数千円単位の差が生じる計算になります。
薬価差が患者負担に直結するということですね。
医療機関としては、後発医薬品使用体制加算などの診療報酬上のインセンティブも関係してくるため、処方選択の際は制度面の理解も欠かせません。院内の薬剤部と連携し、採用品目リストを定期的に確認する運用が現場では有効です。
有効成分は同一でも、添加物・剤形・色・味などは製造企業ごとに異なる場合があります。この違いが、患者からの「効き目が変わった気がする」という訴えにつながることもあります。
参考)ジェネリック医薬品は先発医薬品と何が違う?その特徴と選び方 …
| 項目 | 先発医薬品 | 後発医薬品(ジェネリック) |
|---|---|---|
| 有効成分 | オリジナル | 同一・同量 |
| 薬価 | 高い | 約5割前後に低下 |
| 添加物・剤形 | 独自設計 | 企業により異なる場合あり |
| 臨床データ | 大規模臨床試験あり | 生物学的同等性試験で確認 |
添加物の違いは、アレルギー体質の患者では特に注意が必要です。
薬剤師や医師が説明を行う際は、成分名(一般名)で伝えると患者の理解がスムーズになります。院内処方システムに一般名処方の機能があれば、有効活用すると業務効率も上がります。
ジェネリック医薬品の使用率は診療報酬の後発医薬品使用体制加算の算定要件に直結し、施設基準を満たすかどうかで医療機関の収益にも影響します。この点は患者向け説明資料には出てこない、医療機関側の運用課題です。
参考)ジェネリック医薬品とは何かを簡単に解説!新薬との違いも|北海…
一定数の医療従事者は「後発品への切替は薬剤部だけの業務」と捉えているかもしれません。しかし実際には、処方医の一般名処方への協力度が使用率に大きく影響するというデータもあります。
処方医の関与度が使用率を左右するということですね。
院内で後発医薬品の使用率向上を目指す場合、電子カルテのオーダー画面に一般名処方をデフォルト設定する運用が効果的です。システム部門と連携し、処方セットのテンプレートを見直すという行動から始めると取り組みやすくなります。
患者から「ジェネリックは安いから効果も弱いのでは」という質問を受けることは日常的にあります。しかし効能・効果は先発医薬品と同等と厚生労働省が認めた上での承認である点を、まず明確に伝えることが基本です。
参考)https://www.mhlw.go.jp/bunya/iryou/kouhatu-iyaku/dl/02_120713.pdf
説明にあたっては、価格差の理由(開発費の違い)と、品質・安全性は同水準である点を分けて話すと誤解が減ります。安さの理由を正しく伝えれば納得感が得られやすくなります。
不安の解消が処方継続率にもつながるということですね。
一部の疾患領域では後発品が存在しない、または供給が不安定な成分もあるため、事前に採用薬リストや供給状況を確認しておくと患者対応がスムーズです。院内の薬剤情報システムで在庫状況を随時チェックする運用をおすすめします。
厚生労働省によるジェネリック医薬品の疑問への回答資料。承認基準や安全性に関する公的な解説が確認できます。
医薬品医療機器総合機構(PMDA)による後発医薬品の定義と安全性についての公式Q&A。
【第2類医薬品】アレジオン20 48錠