あなたが伝える0120番号、実は繋がらない場合があります。

医療現場でいじめを疑う患者や保護者に相談窓口を伝える場面は少なくありません。しかし窓口ごとに対応時間がまったく異なる点は、意外と知られていません。
例えば「24時間子供SOSダイヤル」(0120-0-78310)は文部科学省が運営し、まさに24時間365日つながります。一方で法務省の「子どもの人権110番」(0120-007-110)は平日8時30分から17時15分までしか対応していません。深夜に困っている患者に案内すると、つながらず余計に不安を煽ってしまうことになります。
参考)https://www.mext.go.jp/content/20210701-mext_jidou01-000016513_005.pdf
窓口によって対応時間が違う。この一点だけでも押さえておけば案内ミスは防げます。
夜間・休日対応が必要なら「よりそいホットライン」(0120-279-338)が24時間対応です。診療中に急ぎで案内するなら、まず時間帯を確認するのが基本です。
「フリーダイヤルだから無料」というイメージが強いですが、実はそうとは限りません。「いのちの電話」の一部番号は0570から始まるナビダイヤルで、通話料が発生します。
具体的には、0570番号は固定電話・携帯電話どちらからかけても通常の通話料がかかる仕組みです。10分話すと、携帯からなら数百円程度の負担になることもあります。財布に余裕がない患者にとって、これは意外と大きな出費です。
無料だと思って伝えたら、あとで患者からクレームが来ることもあります。案内の際は「0120は基本無料」「0570は通話料がかかる」という違いだけ伝えれば十分です。
同じ「いのちの電話」でも、0120-783-556(毎日16時〜21時)は無料窓口として案内可能です。番号の頭が0120か0570かを確認するだけで、患者への説明トラブルを避けられます。
電話が苦手な子どもや若年患者には、電話番号だけを渡しても相談につながらないケースがあります。実は「SNS教育相談」や「いじめSOS」のように、メールやLINEで相談できる窓口も存在します。
思春期の患者は電話よりチャットの方が本音を話しやすい傾向があります。声を出すのが怖い、という心理的ハードルがあるためです。これは診療の場で意外と見落とされがちなポイントです。
電話番号を渡すだけで満足してはいけません。年齢や状況に応じて、チャットやメール相談窓口も併せて紹介すると、相談へのハードルを下げられます。
東京都教育委員会の「SNS教育相談」はLINEで相談可能な窓口として案内しやすい選択肢です。診察後にメモを渡す形で、電話とチャットの両方を伝えるのがおすすめです。
いじめの相談窓口と、虐待対応の窓口は別物であることは、意外と混同されがちです。「189(いちはやく)」は児童相談所虐待対応ダイヤルで、いじめそのものの相談窓口ではありません。
参考)児童相談所虐待対応ダイヤル「189」について|こども家庭庁
189は2021年7月から無料化された全国共通番号です。ただしこれは虐待の疑いがある場合に通告・相談する窓口であり、いじめ単独の悩み相談とは目的が異なります。
いじめか虐待か、判断に迷う場合もあります。そんな時は189に相談すれば、適切な窓口へつないでもらえます。
医療従事者として問診の中でいじめと虐待の両方の可能性を感じた場合は、189と24時間子供SOSダイヤルの両方を案内しておくと安心です。どちらに該当するか患者自身が判断できなくても、窓口側で振り分けてもらえます。
一般的な記事では触れられませんが、診療録やカルテメモに相談窓口の電話番号を記載しておくと、他の医療従事者への引き継ぎがスムーズになります。これは検索上位の記事にはあまり出てこない実務的な工夫です。
例えば「24時間子供SOSダイヤル」「189」「子どもの人権110番」の3つをテンプレート化してカルテのメモ機能に登録しておくと、毎回検索する手間が省けます。手間が減れば、案内漏れも減ります。
これは使えそうですね。
さらに院内の掲示物やパンフレットにQRコードを添付し、SNS相談窓口へすぐアクセスできるようにする施設も増えています。紙の電話番号だけでなく、デジタル経路を併用することで、相談へのハードルをさらに下げられます。
文部科学省が公開する相談窓口一覧PDFには、窓口ごとの対応時間や運営団体が一覧化されています
こども家庭庁の189に関する公式ページでは、無料化の経緯や通告の流れが詳しく解説されています
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